2026年9月18日
報道関係者各位
アックス、Physical AI向けROS 2分散制御通信SoCを製品化
リアルタイムデータ連携の性能向上に貢献
株式会社アックス(京都市中京区、以下、アックス)は、「俺のSoC」プロジェクト第一弾として、Physical AIおよび自律分散システム向けのROS 2分散制御通信SoCを製品化し、年内より量産供給を開始する予定です。
本製品は、東京エレクトロン株式会社(以下、TEL)が提示した分散制御通信の将来課題に対し、アックスが独自のSoC技術によって具現化したものです。
ROS 2通信処理の専用ハードウエア化により、当社評価環境において送信時の通信速度で最大9倍を達成したほか、CPU負荷の大幅削減とEthernet Wire Speedの通信性能を確認しました。
本製品は、Physical AI時代のリアルタイムデータ連携を支える基盤技術として活用が期待されます。
【キーメッセージ】
TELが提示した分散制御通信の将来課題を、アックスが独自のSoC技術で具現化
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1. 開発の背景
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近年、生成AIやAIアクセラレータの進展により、コンピューティングシステムの知能化が急速に進んでいます。
一方で、Physical AIやスマートマニュファクチャリングの分野では、センサー、ロボット、製造装置など多数のエッジノードがリアルタイムに連携することが求められており、システム全体の性能はAIそのものだけでなく、ノード間を結ぶ通信基盤の性能にも大きく依存するようになっています。
TELでは、次世代スマートファクトリーや半導体製造装置の高度化を検討する中で、ROS 2を利用した分散制御通信における通信遅延、CPU負荷および消費電力が将来的な制約要因となる可能性を認識していました。
アックスはこうした現場課題を受け、「ソフトウエア開発者が主体となってシステム最適化型SoCを実現する」ことを目的とした「俺のSoC」プロジェクトを推進し、その第一弾製品として本SoCを開発しました。
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2. 製品概要
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今回製品化した「俺のSoC」第一弾では、Physical AIシステムや自律分散システムで利用されるROS 2通信処理を専用ハードウエアとして実装しました。
従来はLinuxなどの汎用OS 上で動作するソフトウエアが担っていた通信処理を専用ハードウエア化することで、以下を実現しています。
【主な特長】
● 当社評価環境において送信時のROS 2通信速度で最大9倍を達成
● 通信処理に伴うCPU負荷を大幅に削減
● 当社評価環境においてEthernet Wire Speedの通信性能を確認
● 通信専用ノードとして利用した場合の消費電力を大幅に削減
また、通信処理を専用ハードウエアへオフロードすることにより、従来はRaspberry Piや組込みPCなどの高性能CPU搭載機器が担っていた通信機能を、より小型かつ低消費電力な構成で実現することが可能となります。
本製品は、Physical AIや自律分散システムにおいて重要となるリアルタイムデータ連携の性能向上に貢献し、通信ボトルネックの解消に向けた基盤技術として活用が期待されます。
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3. 技術的特徴
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本製品は、「俺のSoC」プロジェクトで確立した組込みソフトウエア開発者主導によるハードウエア設計手法を適用しています。
CPUコアにはオープンISAであるRISC-Vを採用し、必要な機能をオープンソース技術の活用によって構築しました。
さらに、
・ROS 2通信処理の専用ハードウエア化
・OS機能およびミドルウエア処理の一部のハードウエア化
・将来の高級言語実現を見据えた独自命令セット拡張
を実装することで、システムレベルでの最適化を実現しています。
また、特定アプリケーションにおけるボトルネック処理をCPUからハードウエアへ移行することで、先端プロセスへの過度な依存を抑えながら高い処理効率を追求しています。
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4. Physical AIにおける意義
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Physical AIシステムでは、AIやGPUが担う推論処理能力だけでなく、現実世界のセンサーやロボットを接続するリアルタイム通信基盤が重要になります。
自律分散システムにおいては、頭脳に相当するAI性能の向上だけではなく、神経系に相当するデータ連携機能の高速化がシステム全体の応答性能を左右します。
本製品は、Physical AIにおけるリアルタイムデータ連携を支える基盤技術として、スマートファクトリー、自律ロボットシステム、人とロボットの協調作業システムなどへの展開が期待されます。
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5. 今後の展開
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アックスは今後も「俺のSoC」プロジェクトを通じて、組込みコンピューティングシステムの課題を解決する専用SoCの開発を推進していきます。
また、本製品については、TELが保有する将来ユースケースを含むスマートマニュファクチャリング分野で適用可能性の評価を進めるとともに、国内外パートナーとの連携による市場展開を推進していきます。
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6. コメント
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【東京エレクトロン株式会社】
コーポレート・イノベーション本部 執行役員 早川 崇 氏
次世代スマートファクトリーや半導体製造装置では、AI性能の向上に加え、装置・ロボット・センサー間を結ぶリアルタイム通信基盤の重要性がますます高まっています。
当社では、こうした環境において分散制御通信が将来的な重要課題の一つになると考えており、その課題をアックスが独自のSoC技術によって具現化した点に注目しています。
本技術は、Physical AIや自律分散システムにおいて重要となるリアルタイムデータ連携の性能向上に貢献し、通信ボトルネックの解消に向けた基盤技術となる可能性を有していると考えています。
今後、当社が想定するユースケースにおいて、その有効性や適用可能性について評価を進めてまいります。
【株式会社アックス】
代表取締役 竹岡 尚三 氏
本製品は、TELから提示された将来の現場課題に対し、「ソフトウエア開発者が主導するSoC開発」という考え方で取り組んだ「俺のSoC」プロジェクトの第一弾製品です。
Physical AI時代においては、AI性能の向上だけではなく、システム全体を支えるリアルタイム通信基盤の進化が重要になります。
本製品の開発に伴い、アックスは半導体製品の開発・供給体制強化を目的として、2026年3月に品質マネジメントシステムISO9001の認証を取得しました。
アックスは今後も、現場課題から出発するSoC開発を通じて、産業分野における次世代コンピューティング基盤の発展に貢献してまいります。
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会社概要
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会社名 :株式会社アックス
所在地 :京都府京都市中京区(本社)
設立 : 1992年4月15日
資本金 : 2億6540万円
事業内容 :組込みシステム開発、高性能計算機システム開発、基本
ソフトウエア開発、半導体・SoC開発
プロジェクト:俺のSoCプロジェクト
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本件に関するお問い合わせ先
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株式会社アックス
担当 :竹岡 尚三
電話番号:075-213-7075
E-mail : take@axe.bz
URL :https://www.axe.bz/
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注記
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※ ROS 2通信速度およびEthernet Wire Speedの通信性能は、当社評価環境における測定結果です。
※ 記載の将来計画、展望等は発表日時点の見通しであり、今後変更される場合があります。
以上